ぼちぼちひとり

考えたことを少し。

量り売り

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卒業旅行も兼ねてポルトガルとスペインを放浪してきた。

去年もイベリア半島に3週間ほど滞在していて、しぼりたてのオレンジジュースのおいしさ(スーパーにジューサーが設置されておりそれをペットボトルに詰めて購入)にびっくりしたが、今年はオレンジを消費するにしてもプラスチックを介在させない方法でやりたかった。

スペイン・ポルトガルのスーパーの野菜売り場は基本、好きなだけ取ってプラスチックのシャカシャカした袋に詰めて秤に乗せ、グラム単位での購入、が主流。一個だけならば別に袋に入れなくてもいいや、ということで秤に乗せて、

商品番号を入れて出てきたシールをオレンジとリンゴと生姜に、

 

直接、貼る。

慣れればどうってこともない。

購入後のオレンジとリンゴはシントラのムーア人の城跡の頂上でおいしくいただかれました。



ダーニング

  木枯らし第一号は思いの外寒かった。

  

 先日、衣替えして以来初めてまともに「おでかけ」をする機会があり、普段はあまり着ないワンピースに合わせてタイツを履いた。黒いリブのタイツで、確か昨年の冬下ろして割と好んで履いていた(夏場はアトピーで汗疹がひどいため、色の付いたタイツで足全体を覆い隠せる冬にスカート・ワンピース着用率が上がる)。

 履いてから左足の親指付近に穴が空いているのに気づいたが、ともかく待ち合わせに急いでいたので上から靴下を重ねばきしてごまかした。

 

 帰宅してからそういえば、と思い至ったのがダーニングという技術だった。

穴の周りを少し大きめにとって、縦横に糸で布を織るようにして穴を塞ぐ方法である。検索をすれば、ダーニングマッシュルームという、木製のきのこの形をした道具を穴の裏側に差し込んでおくと流血沙汰を起こさずにダーニングができるとあった。代用できるものを家の中で探したら、雑な地球の地図の書かれた木製の小物入れを発見した。タイツの爪先に差し込んでみたところ球形がうまく爪先にフィットする。太めの刺繍糸を選び、ものは試しだとやってみた。

すると思いの外楽しく、所要時間もものの15分程度だったと思う。縦横に糸をくぐらせて穴を塞ぐ作業に、無心で没頭した。

出来上がりは初めてにしてはまあまあだと思う。オレンジと赤のグラデーションの入ったパッチワークのような模様が、真っ黒なリブタイツの爪先でえらく目立っている。正方形に失敗してちょっと潰れた不恰好な形だがそれはまあ、愛嬌だということにしておこう。

 

ちまちましたことに一喜一憂する日々で、ゼロウェイストというより最早ただの貧乏性のような気さえしてくる…。

 

ぬか喜び

 知り合いが精米をした時に出た糠をもらってきた。

 家でフライパンに突っ込んで炒ってから、小麦粉と合わせて簡単なクッキーにしてみたら、思いの外糠の香ばしさがやみつきになってぽりぽりが止まらない。いわゆる素朴な味。

口の中が乾くので、飲み物必須なのが唯一の残念なポイントかもしれない。

硬く焼くのが長期保存のためのポイントなので、どうしようもないが。

今回は試さなかったが(その前に食べきってしまった)、ルバーブジャムの甘酸っぱさに合いそうだと思った。

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 近頃。日々プラスチックを筆頭にゴミをを減らしたり使い回したりといった努力も、それが少し達成された時の喜びも、言わばぬか喜びに近いんじゃないかと思いながら過ごしている。

 現状、自分一人が削減できるプラの量はたかが知れている。学問を本分とするべき身分にいるはずなのに、時間と暇があるからと言って、日常的に使うものに対してあれこれ考えすぎている現在、それだけで頭のメモリがかなりいっぱいになっていて本分を半ば放り投げている状態なのも厄介だ。

 だからと言ってしばらくは辞める気もないが(ちょっとしたゲームみたいで面白いし、貯金が増える)、一人で足掻いていると、なんだか虚しくなってくることもあるのだ。
 話は変わるが、日本は過去に2度も石油ショックを経験しているのに、資源を大事にするどころか使い捨ての包装にして使いまくってる現状はどのようにして形成されていったんだろう、とかいう疑問も生まれてきている。

 石油を精製する過程でプラの原料が大量に精製できる、というところまでは知っているので、もう少し深く調べたいなーとは思いつつ、専攻もきちんとやらなくては…

 

前途多難

 ぼちぼちやっております。

 と言いたいものの、ごみ出し面倒臭い宣言して以来、実家に帰省したり旅行に行っていたりとどたばたする日々が続いていたため、ぼちぼちであるとすら言えるのかはわからない。

 ただ、旅行先の台湾でもどうやらエコブーム旋風が若干巻き起こっていたらしく、エコを押し出す広告やら商品やら(自分自身が意識していたのもあるかもしれないけれど)が数年前に旅した際よりも目に入った。後ほどじっくりまとめておきたいと思っている。

 

 日々の合間を縫って、着古したリネンのシャツワンピースを分解して袋を縫っている。

 もともとはGAPで知り合いが買ったのを、あまり使わないからとお下がりでいただいたものだった。今年の夏の衣替えで、ずいぶん着古してくたくたになっていたので捨てようかと思っていたものだ。しかしよく見てみれば布の内側は綺麗だし、繊維も麻と綿だけだったのでこりゃ使える、と嬉々として鋏を入れた。

 後ろ身頃で作ったのが一番大きくて、実家の畑からナスやピーマンを持って帰るのに使ったり、旅先でも市場で買った龍眼(ライチによく似たフルーツ)をキロ単位で買って持って帰り、ホステルで毎食食べるのに活用した。

 前身頃は二枚あって、一枚はすでに袋状になっている。ホテルの朝食で出てきたパンを移動中のおやつとして持ち歩くために使った。細々とした雑貨を買ってまとめておいたり、ちょっとしたおやつを買って入れておくのに重宝するサイズだ。

 いずれも洗濯してもすぐに乾くのがいいなーと思っている。

 他にも、あずま袋を作った。

 プレゼントの包みとしていただいた手ぬぐいを、手芸屋さんに行って買って来たポンポン付きのリボンを挟んで止め紐みたいにして作ってみた。意外と容量が多くて、スーパーの買い物かご半分くらいなら余裕で入るのがいい。

 基本何を作るにも手縫いなので時間がかかるが、もう少し数を増やしたいと思う次第だ。

 

右往左往

 このアカウントを取得してから、数年経っている。

 正直言って、持て余している。

 

 それでもアカウント自体を消去するまでに至らないのは、文章を書いて書き残したい欲はそれなりにあるからなのか、ただ単にはてブをメモ代わりにつかっているからか(数ヶ月単位で存在を忘れたりするけれど)もはや考えても仕方がない。考えないことにしよう。

 

 上京して早数年。最寄りのコンビニまで車で20分、隣近所は鹿の住処のような山奥から出てきた自分は、時間が経てば都市生活に慣れるかと思いきや、ど田舎に住んでた頃には見向きもしなかった登山にハマり、近頃は土いじりとか薪割りがしたくてたまらない(一区切りするし、Uターンすればいいだけの話かもしれないが)。

 都会は人が多いし、夜になっても明るいし、スーパーの野菜は実家に生えてるのより美味しくない。大体何でもかんでも過剰に包装されているのがなんだかちょっと気に入らない。

 そんな思いを燻らせていれば、ちょうど海の向こうの反対側でZero Wasteとか言い出した連中を発見し、その一挙一動までは完全に同意しないものの、面白そうだしごみ出しの回数減るんだったら(面倒臭い)いいかなーと重い腰を上げつつ、ある。

 

 今日は近所のケーキ屋にタッパー持参で行ったところ、カウンターのおねいさんはさも当然のことかのように自分の選んだケーキを二つ、自分の持って来た妙にでかいタッパーに入れて渡してくれた。

ついでに、10円引きになった。

レジの横をよくよく見たら、容器持参だと値段に合わせてちょっと安くなると書いてあった。

今まで気づいてなかったけれど、案外こういうところ多いのかもしれない。

カエサル曰く、人は皆みたいものしかみようとしない、ならば、もう少し自分の見たいものを、今いる場所で探してみるのも手か。

少なくとも、毎朝出すごみが減るのはずぼらな自分にとっては大いに嬉しいことなので、しばらくはそっちの方向に動いてみようかと思う。